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スペインタイル ガラス釉 [どうぶつ、イラストタイル]

Atsumiさんの作品。
ガラス釉使いのオオカミ。
使用絵の具:全て日本製。緑のトーンを増やすため、上級者用の「織部A、B」の二色使用
広い面積では難しいコバルトの9番。色むらも、地模様のようで、素敵な表現になりました。

DSCF9609atuook.jpg
なぜ、コバルトが難しいかと申しますと、
芸大時代より、この温度(今はスペインタイルの絵の具というてますが、80年代の関西アート系陶彫の世界では、中温釉といって、私の少し上の先輩方が確立された、関西アートシーン。当時の東京系伝統的な陶芸とは異なり、アメリカポップアートの陶彫(クレイワーク)に並ぶ、当時の「現代アート系陶芸」のトップクラスの先輩方、教授陣に教わった素材です。)その当時より、コバルト釉(るり釉)は、安定せず、発色が難しかったので、私にしては、紺色や赤、オレンジなどの原色絵の具は難しいのですが、さてさて、教室では、初心、初級時には、鉛の安全な日本製の陶芸材料を使っています。 ところがですね、スペインタイルとは、単純に陶芸なので、さてさて、陶芸の色って、ほんとに、発色するだけでもめっちゃ難しい。ましてや、絵にするのも大変な苦労を要するんですよ。)
で、スペインで、簡単に発色する材料と出会って、しかも、当時の温度(中温)とはマジョリカの温度(すなわちスペインタイルの温度)。で、ぐいぐい制作したわけですが、今度は日本に戻って、日本の基準にあった、食器にでもできる安全な基準に変えた訳です。(10年かかった)。 なので、「るり釉」がどう難しいかって、陶芸家が一生かかってつくる色。 縮れ、焦げ、流れ、ムラ。が出るんです。
安定させるためには、鉛を使う訳ですが、ここは、日本。日本の陶芸の知識のあるpocoApocoでは、面倒ですが、やはり安全な日本製るり釉から初めてもらっています。 瑠璃9番は、瀬戸釉。 他に、少し安定した九谷瑠璃釉が9色あります。(別売)。 さらに、スペインの鉛釉(ガラス系)が3色。それぞれに、「色味」が違い、興味深いものです。

また、スペインの絵の具(釉薬)には、透明(トランスパレンテ)と、中間(セミオパコ)、マット(オパコ)の大きく3種類があり、全ての色が発色するのは、白いタイルのみです。

赤土タイルには、マット(オパコ)のみ、発色するため、赤土タイルではガラス釉は使えません。

日本の釉は、ほとんどがセミオパコに属するのですが、デルフト釉(日本製)と調合し、ガラス幅を広げています。(pocoApocoで調合します)

また、ガラス釉は、ムラのある発色が美しいため、商品として作っている「表札」では、焼き上がりの変化が激しく、「商品」としては不向きでした。文字に色むらが出るためです。(ようやく、表札にも使えるようになりましたが(笑)苦節10年っっいやもっとか。)
コバルト(瑠璃釉)談義でした。(笑)
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