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スペインタイル教室の植木鉢 [KaoR植木鉢]

スペインタイル教室だとこうなるっ、植木鉢。
マジョリカ焼。
植木鉢作家を目指すKaoruさん。植木鉢の研究に2年。絵付けの研究に1年、計3年間の研究続行中です。(この研究に入る前にはさらにさかのぼる事2年間は、通常コースで、いろんな制作の基礎を体得、その後、植木鉢の世界へ)

Kaoruさんは、フラワーアレンジの教室を武庫之荘で開催されています。
また、お花の知識を深めるため、お花屋さんで実際にシゴトされているため、材料もお教室的ではなく、「ほんまもん」派。
そのフラワーアレンジのお部屋に、お花のマジョリカ焼きタイルや、植木鉢できっと素敵に飾られているんでしょうね!

使用顔料;18世紀復刻顔料(バレンシア)+最近の赤
ポイント; 鮮やかなオレンジは不可能とされていたスペイン18世紀顔料で、「窯の中で混ぜる技法」を体得されたKaoruさんは、鮮やかオレンジの発色が完成されました。 パレットでも混ぜず、制作面でも混ぜず。(混ぜると色が濁るからです)窯の中で温度で混ぜる。これがポイント。(pocoApocoでは卒業後の自由制作研究過程で行います)

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↑こちらが、Kaoru流8層重ねで発色したオレンジなどの色味の数々。ベース生地は研究中。

↓こちらが、スペインタイル教室でも行う、スペイン的3層までの重ね。
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Kaoru流「卒業後の自由制作、研究課題」ですが、kaoruさんは、クラス在籍中なので、ディプロマ外のご自宅制作です。
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3層以上の重ねでは、スペインのタイルでは見られない奥深さ。Kaoruさん専門の日本画のテクニックが発揮されています。 マジョリカ焼きがスペインでは無名、イタリアのファエンツアで発展したのは、フィレンツェでアカデミックな美術教育を受けたフレスコ画家たちのおかげです。(注:ポルトガルでのアズレージョ発展は、中国からの陶工たちを招致し、村を作り制作。オランダデルフトでは、北方ルネサンスのアカデミック教育。トルコは、もっと古く、神への信仰心)そして、大阪では、日本画のKaoruさんが、時を超え、さらに発展。
今年は、ベースから研究中。といっても、上級在籍中なので、まだ、釉合わせの研究ではありません。植木鉢生地との相性合わせです。
(注:釉の研究は卒業後7〜8級あたり在の、Makyさんが、ご自分の「絵」のために習得されました。makyさんの場合は、タイル生地なので、釉と生地の相性はあっています。その上で、さらに、顔料をいかに動かすか、色味を抑えたり、強く発色させたりするにはどうすれば良いか、を、偶然の発見から、データー化。もちろん施釉方法の確率などを行っています。これに、「絵付けの腕」が加わるのですから、マジョリカ焼きはとてつもなく深いです)
卒業までは、「絵つけ」や、「図案」おこしを体得していただけるように、どなたでも発色できるセットで制作していただいておりますが、6級以降となると、「下」まで考えて下さっています。

Kaoruさんの絵は、絵付けだけでも、総統な時間(丸一年、しかも、月何十時間もご自宅絵付け)後に習得された発色方法。(顔料の正しい使い方も体得されているので、沢山たくさんの制作でも、最初のセットから使い切った顔料はコバルト程度。他に、poco新色を数色購入) 
pocoは、「答え(つくり方)」を知っているのですが、Kaoruさんは、その「答え」を直接行わず、ありとあらゆる組み合わせで、自分での「検証」を行っています。途中、pocoの芸大時代の恩師が、工房に立ち寄られたときも、kaoruさんが偶然制作中で、さすが恩師、その一言も大きなポイントになりました。

さて、そのベース作り、茶色を白く出す。そこで、使用する化粧土と、下の生地の相性(膨張率)や、下の生地の状態(撥水加工剤の種類)などにより、定着が違います。また、スペインタイルで使用している技法は釉上顔彩なので、その釉と化粧土の相性。
Kaoruさんは、今、まさに、その反応が「楽しい盛り」です。

一般に、陶芸家でも、土と白化粧が絶妙なコンビネーションのセットを作れたら、「食って行ける」ぐらいに、一生がかりな「化粧土」づくりです。

スペインタイル教室では、単に絵の具のように使っているそれぞれの色と色。
実は、「陶芸家」としたら、一生に何色作れるか、というとてつもないシゴトなんです。
DSCF4309kaor.jpg

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