マジョリカ焼きパレット [一日体験制作]
kaoritaさんの今週の焼き上がり。色見本4時間制作。施釉時に講義というか「うんちく」いっぱい。
kaoritaさんは美大の版画科卒(わりと最近だよ)。は、このところ、「見た事の無いアンティークタイルのデザイン、触った事のない画材の質感」と、マジョリカ焼きにハマっています。
パレットとは、いわゆるパレットではなく、その作者の独自の色という「作風」というか色つかいというような意味合いもありますが、ここでは、コレだけでも十分にアートな感じ。18世紀タイルの修復用顔料(スペインセット)です。食器には使用不可。
この形態は、フィレンツエから数時間の田舎町、ファエンツア。そこの工房で教えてもらったカラーパレットの作り方。(ファエンツアとは、ファイアンス(西洋マジョリカ中温焼き物の名称の元になった産地で、日本でいえば、「セトモノ」の瀬戸のようなもの。:ここに、芸大時代の恩師が滞在されるというので、pocoriもバルセロナ経由で現地工房に参加した。2004年頃。顔料を買うのに4日かかったエピソードは、http://www002.upp.so-net.ne.jp/SpainTilePocopo/faenza01.html)
上の写真下は、pocoApoco工房のパレットですが、もう少し色数は多いです。
この中で、食器専用顔料は、イタリアで購入してきた色。こちらも18世紀色ですが、イタリアは、スペインとは違い食器文化の国。なので、同じ色でも食器用と有毒入りと両方ありました。(鉛の形態が違います。もちろん、有毒系の方が発色は簡単ですが)。その他、アメリカ製、日本製、ポルトガル製と用途や図案によって使い分けいます。pocoapoco講師養成講座卒業時または、専門課程では全ての顔料を体得して頂いています。
こちらが「スペインの色出し」、2004年以前の教室で行っていたカラーパレット(1999-2004までの受講者たちは、こっちの形態です。)
いずれもベースの釉は、全て日本製の食器用を使用しています。
白は、ホントは、一番難しい。
この秋に、バルセロナで制作時は、トーゼン全部スペイン製材料。そこで、困ったのは、やっぱり「白」釉でした。。。
色のパレットって見本みたいなものですか?
パレットだけでも素敵ですね。
by ミラノ (2012-01-13 17:48)
ciaoミラノさん、
見本という意味もありますが、
そのアーティストさんの「風味」とかの意味にもなります。
また、今回のタイルは、色味は同じでも作り手によって、タッチなどで、全くちがってきます。
by pocoApoco (2012-01-13 22:25)